北京冬季五輪まであと1年、人権団体がボイコット呼びかけ

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展望台に建てられたオリンピックの塔=2日、中国・北京/Andy Wong/AP

展望台に建てられたオリンピックの塔=2日、中国・北京/Andy Wong/AP

(CNN) 中国・北京で開かれる2022年冬季五輪の開幕が1年後に迫った4日に合わせ、180以上の運動団体が署名して、人道上の理由からボイコットを呼びかける書簡を発表した。

書簡は「チベット、ウイグル、南モンゴル、香港、台湾、中国民主、人権運動団体連合」の名で発表された。

少数民族のウイグル人などに対する中国の人権侵害が伝えられる中で、北京五輪は強い批判の的になっていた。米国務長官は先月、中国が西部の新疆ウイグル自治区でジェノサイド(民族集団虐殺)の罪を犯していると断定。これに対して中国外務省は「悪意に満ちた」うそだと反論している。

ボイコット呼びかけの書簡に署名した団体の1つ、「世界ウイグル会議」の代表は、「2022年冬季大会の中国開催決定は、全てのウイグル、チベット、南モンゴル、香港、台湾、中国の民主活動家にとって打撃だった」「我々の苦しみは、IOC(国際オリンピック委員会)によって完全にはねつけられた。ジェノサイド・オリンピックのボイコットによって、まっとうな人道性を示せるかどうかは各国政府の行動にかかっている」と強調している。

中国外務省報道官は3日、北京冬季五輪について「IOCを含む国際社会から完全承認された」大会と位置付けた。

IOCはCNNの取材に対し、世界ウイグル会議を含む人権団体連合の代表とは昨年10月に会談し、オリンピック組織は「世界の政治問題に対して中立を守らなければならない」と伝えたと説明している。

北京冬季五輪めぐっては、オーストラリアや英国、カナダ、米国などが、北京に代表選手団を送らない可能性があると表明している。

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