「アクターズ・スタジオ」の名司会者、ジェームズ・リプトンさん死去 93歳
(CNN) 名だたるスター俳優と差し向かいで座り、1対1でじっくりとインタビューするスタイルが人気のテレビ番組「アクターズ・スタジオ・インタビュー」で20年以上にわたり司会を務めたジェームズ・リプトンさんが死去した。93歳だった。
番組を放映するオベーションTVが明らかにした。
リプトンさんが番組を立ち上げたのは1994年。著名な俳優や映画監督を招き、「アクターズ・スタジオ」に通う生徒らの前で直接インタビューする。アクターズ・スタジオはもともと映画監督のエリア・カザンが創設した俳優養成学校で、映画・演劇に関わる人材の育成機関。リプトンさんはその副学長だった。
これまで番組にゲストとして登場した俳優にはポール・ニューマン、バーブラ・ストライサンド、メリル・ストリープ、ダスティン・ホフマン、ロビン・ウィリアムズ、アンソニー・ホプキンスなど錚々(そうそう)たる顔ぶれが並ぶ。
「アクターズ・スタジオ・インタビュー」でヒュー・ジャックマン(右)にインタビューするリプトンさん/Bravo
リプトンさん独特の声音と語り口は番組の名物となり、俳優のウィル・フェレルが人気バラエティー番組の中で物まねを披露したこともあった。
デトロイトに生まれたリプトンさんはニューヨークで俳優としてのキャリアをスタート。その後はテレビドラマの脚本のほか、テレビ番組や舞台のプロデュースを手掛けた。
名司会ぶりで知られるようになった「アクターズ・スタジオ・インタビュー」は2018年まで担当した。その間、番組は米テレビ界の最優秀作を選ぶエミー賞に20回ノミネートされた。リプトンさん以降、同番組は複数の司会者が交代でインタビューを行っている。