コスビー被告の裁判、「評決不能」に 再審の見通し

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コスビー被告の裁判について「評決不能」が宣言された

コスビー被告の裁判について「評決不能」が宣言された

ペンシルベニア州ノリスタウン(CNN) 米東部ペンシルベニア州モンゴメリー郡の裁判所は17日、人気俳優でコメディアンのビル・コスビー被告(79)が性的暴力の罪に問われていた裁判について、「評決不能」を宣言した。

コスビー被告は、2004年にフィラデルフィア郊外の自宅でアンドレア・コンスタンドさんを薬で眠らせ、性的に暴行した罪で起訴されていた。

裁判は今月5日に始まった。男性7人、女性5人の陪審団は52時間にわたって審理を続けたが全員一致での評決に至らず、6日目を迎えた時点で判事が評決不能を宣言した。

これを受けて、検察は裁判のやり直しを発表している。

被告本人は無言のままだったが、被告の報道担当者らはこぶしを突き上げ、検察やメディアを批判した。

コスビー被告に対しては、これまでに数十人の女性が同様の被害を受けたと申し出ているが、刑事裁判になったのは初めて。コンスタンドさんの弁護士によると、評決不能の発表を受けてこうした女性たちが泣き崩れるなか、本人は冷静に慰めていたという。弁護士は「コンスタンドさんの経験を共有したことで、女性たちを勇気づけることができたはず」と述べた。

女性たちの1人は裁判所の前で「被告には分からなかっただろうが、私たちは種子だ。今芽を出しているところだ」と語った。

検察によると、コスビー被告は当時、出身校のテンプル大学の従業員で37歳年下のコンスタンドさんと親しくなり、親代わりとして相談に乗っていた。リラックスできると称して薬を飲ませ、コンスタンドさんが眠っている間に性的暴力を加えたとされる。

弁護側は同意の上での性行為だったとの立場から、コンスタンドさんの証言は矛盾していると主張した。

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