両脚義足の陸上選手、馬と競走し「勝利」 動物愛護団体は非難

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馬との競走に勝ったピストリウス選手

馬との競走に勝ったピストリウス選手

(CNN) 今夏のロンドン五輪の陸上競技に両脚が義足の選手として出場し話題となったオスカー・ピストリウス選手(26、南アフリカ)がこのほど、「アラブ馬」との競争を行い、勝利を収めた。

中東カタールの首都ドーハで12日行われた競争は、身体障害者による社会的貢献などに目を向けるキャンペーンの一環。ただ、レースで馬にむちを使ったのは完全に不必要で、野蛮な行為と動物愛護団体から批判を浴びる結果となった。レースの主催組織などはコメントを出していない。

競争で馬はピストリウス選手が15メートルを走った後、スタートしていた。競争した距離は伝えられていない。

同選手はCNNへの声明で、馬がレースで不当に扱われた疑いがあることは全く知らなかったと主張。動物の虐待は容認しないとし、レースにはスポーツ振興を考え善意から参加したと述べた。

国際馬術競技のルールなどを助言する団体「世界馬福祉協会」はCNNに対し、今回の競争での騎手のむちの使い方はおぞましい行為だったと非難。むちを過度にふるうことはスポーツの不名誉になるとも主張した。

同団体はレースについて、馬が適切に扱われれば問題はないとの立場を示していた。団体の幹部は、扱いに問題があったのは明白と述べた。

競馬でのむちの使用は近年、特に英国で論議を呼んでいた。同国の競馬統括団体は2011年11月、むち利用に関する10カ月間の検討を終え、規制と過度の使用の禁止を提言していた。違反した場合、賞金の没収などの罰則も盛り込んでいた。

ピストリウス選手は五輪とパラリンピックに出場。両脚が義足の障害を持つ選手の五輪出場は史上初だったが、400メートルでは準決勝に進んでいた。パラリンピックではこれまで6個の金メダルを獲得している。レースでは特殊なカーボン製の義足を装着して走り、「ブレードランナー」の異名も持つ。

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