ピークを迎えたペルセウス座流星群、観測のポイントは NASA流星責任者が解説

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昨年8月のペルセウス座流星群の期間中、ジョシュア・ツリー国立公園の上空をオーロラが照らす様子/Apu Gomez/AFP/Getty Images

昨年8月のペルセウス座流星群の期間中、ジョシュア・ツリー国立公園の上空をオーロラが照らす様子/Apu Gomez/AFP/Getty Images

(CNN) 1年の中でも特に見事な流星群、「ペルセウス座流星群」がついに見ごろを迎えた。

ペルセウス座流星群は長い尾を引く明るい流星を大量に生み出すことで知られ、今年は米東部時間12日午後4時(日本時間13日午前5時)にピークに達する。

例年は1時間におよそ40~50個の流星が生み出されるが、米航空宇宙局(NASA)流星体環境室の責任者ビル・クーク氏によると、今年は夜空を見上げてもそれほど多くは見えないという。ペルセウス座流星群のタイミングが8月の満月の直後と重なるためだ。

月は満月から欠け始めた下弦の時期にあり、明るさはおよそ85%。このため、月明かりで流星が見えにくくなる。専門家によれば、観測できる流星は1時間に10~20個程度にとどまる可能性があるという。

米国ではペルセウス座流星群のピークは日没のかなり前だが、12日夜から13日朝にかけ、屋外に出て夜空を眺めるべき観測に適した時間帯が2回ある。

米国流星協会の火球報告コーディネーターを務めるロバート・ランスフォード氏によると、まず「8月12日夕の日暮れ時から月の出まで1時間の間、月が昇る前」にペルセウス座流星群の活動を観測できるタイミングがあるという。

これらの流星は、北の空に位置するペルセウス座を起点に全方向に飛び出す。ただしランスフォード氏によると、この時間帯はペルセウス座が地平線近くの低い位置にあるため、視界が遮られ、流星の活動の多くは見えない。

ランスフォード氏は、「この時間に見える流星は『アースグレイザー(地球すれすれの流星)』と呼ばれる。大気の上層をかすめるだけだからだ」と説明。大半のペルセウス座流星群はわずか数ミリ秒しか見えないが、観測可能な少数のアースグレーザーは「2~3秒と非常に長く続く」と指摘した。

また、13日の夜明け前の2時間ほども観測に適した時間帯だという。「南の空には明るい月があるが、視線を北へ向けてペルセウス座の方向を見れば、まだまだ明るい流星が観測できる」(ランスフォード氏)

今年のペルセウス座流星群のピークは、金星と木星が大接近する「合」のすぐ後に当たり、二つの惑星は依然として近い位置で輝いている。最もよく見えるのは日の出前の東の空だ。

「この二つは惑星の中でも屈指の明るさを誇る」とランスフォード氏。「最も明るい惑星の二つが接近している光景はやはり壮観だ」

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