来年は今年以上の暑さに、NASA専門家が予想

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
猛暑に見舞われた中で顔を洗う人=16日、米アリゾナ州フェニックス/Brandon Bell/Getty Images

猛暑に見舞われた中で顔を洗う人=16日、米アリゾナ州フェニックス/Brandon Bell/Getty Images

(CNN) 米南部や南西部が過酷な熱波に覆われ、北半球が猛暑に見舞われる中、米航空宇宙局(NASA)の専門家が20日、来年はエルニーニョ現象の影響でさらに気温が上昇するだろうと予測した。

エルニーニョは太平洋の熱帯地域で海面水温が平年より高くなり、気象に影響を及ぼす現象。この夏は世界各地で極端な猛暑が続いているが、NASAゴダード宇宙科学研究所のギャビン・シュミット所長によると、今年のエルニーニョは数カ月前に始まったばかりで、まだそれほど大きな影響を及ぼしていないという。

シュミット氏は「我々が今、目の当たりにしている事象はエルニーニョが原因ではない」と指摘。世界の至る所で今後も猛暑が続くとの見通しを示し、「その理由は私たちが温室効果ガスを大気に放出し続けているからだ。私たちがそれをやめるまで、気温は上昇し続けるだろう」と強調した。

同氏によると、2023年は50対50の確率で観測史上最も暑い年になる見通し。24年はエルニーニョ現象の影響でそれをしのぐ暑さになりそうだと同氏は予想し、エルニーニョは今年末に向けてピークを迎えると指摘、「それがどれだけ大きくなるかが、翌年の統計に大きな影響を与えるだろう」とした。

この夏は北大西洋の気温が急上昇しており、気候変動が海洋に与える壊滅的な影響についても論議されている。

「海が熱を出している」とNASA海洋生態学研究所のカルロス・デル・カスティーヨ所長は言う。「この海水温の問題は、海洋だけにとどまる問題ではない。ほかの全てに影響を及ぼす」。カスティーヨ氏によると、海水温が上昇すればハリケーンの勢力が増し、氷河が解けて海面の上昇につながる。

「気候変動」のニュース

Video

Photo

注目ニュース

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]