人類はいつから服を着た? モロッコの洞窟での発見が手掛かりに

モロッコのコントラバンディエル洞窟で発掘作業を行う考古学者=2009年
/Emily Yuko Hallett

モロッコのコントラバンディエル洞窟で発掘作業を行う考古学者=2009年 /Emily Yuko Hallett

(CNN) かつて洞窟で暮らしていた人類は、ポップカルチャーでは毛皮をまとった姿で描かれることが多い。だが石器時代の先祖たちが実際にどんな衣服をどのように作っていたのかに関する考古学的な証拠は乏しい。

毛皮や皮革などの有機物は一般的に、特に10万年を超えた場合、残ることはない。だがモロッコの洞窟で発見された、動物の皮を加工し、なめすために用いられた骨角器62点は考古学上、衣服の存在を示す最初期の代理的な証拠となる可能性がある。16日付の科学誌「アイサイエンス」に掲載された論文によれば、この道具類は9万~12万年前のものだという。

独マックス・プランク人類史科学研究所のパン・アフリカン進化研究グループに所属し、今回の発見物に関する論文の著者であるエミリー・ハレット博士は「こうした物を発見するとは予期していなかった」と回想。「私は当初、古代人の食事を再現するために動物の骨に注目すべく、この集合物を研究していた」という。

洞窟から出てきた骨角器。9万~12万年前に皮仕事で使われた/Jacopo Niccolò Cerasoni
洞窟から出てきた骨角器。9万~12万年前に皮仕事で使われた/Jacopo Niccolò Cerasoni

さらに「1万2000点前後ある骨を調べている際、非常に異なる形をしたこれらの骨に気づき始めた。自然な形ではなく、つやや光沢があり、筋が入っていた」と説明する。

博士はまた、洞窟内の他の骨に切り傷のパターンがあるのを発見。これは洞窟で暮らしていた人々が毛皮を求めて、スナギツネやキンイロジャッカル、ヤマネコといった肉食動物の皮を剝ぎ取っていたことを示唆するという。その一方で牛のような動物の骨には異なった跡があり、これは肉用に処理をしていたことを示唆する。

博士は「何より肉食動物の皮を剥いだ痕跡に興奮した。このパターンが言及されているのを見たことがないからだ。もっと古い遺跡で作業に当たっている考古学者にもこのパターンを探し始めてもらえたらと思っている」と語った。

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