子どもを保護する太古のクモ、9900万年前の琥珀に姿残す

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2組の親子のクモを閉じ込めた琥珀に関する研究が発表された/Courtesy Xiangbo Guo

2組の親子のクモを閉じ込めた琥珀に関する研究が発表された/Courtesy Xiangbo Guo

(CNN) 約9900万年前、大人の雌グモと赤ちゃんグモが一緒に樹脂の中に閉じ込められ、子どもを保護する母グモの姿が永遠にとどめられた――。琥珀(こはく)に関するそんな論文が14日、英王立協会の学術誌に発表された。

ラゴノメゴピダエ科に属するこのクモは今では絶滅している。ただ、クモは長い歴史を持つ生き物で、最初に現れたのは3億5900万年前から2億9900万年前まで続いた石炭紀にさかのぼる。

ミャンマーで見つかった琥珀は二つの異なる場面を物語っている。

琥珀の一つからは、「雌グモがふ化直前の卵の入った卵嚢(らんのう)を抱く様子がうかがえる(卵嚢の中に孵化前の子グモが見える)」。論文を執筆した米カンザス大の名誉教授、ポール・セルデン氏はメールでそう指摘し、「これはまさに樹皮の裂け目に入り込んだ雌グモの姿だ(この場合は樹脂にのみ込まれる直前)」と述べた。

他の琥珀片には、ふ化したばかりの小さな子グモの姿があり、雌グモが卵嚢を危険から守ったことを示している。ふ化後の子グモは一緒にまとまって過ごし、母親の保護を受けていた。

おそらく、赤ちゃんグモは誕生後しばらく母親のそばにくっ付いていたのだろう。

研究チームが小さな目などの特徴を発見するためにCTスキャンを駆使したところ、詳細な3Dモデルを通じ母グモと子グモの種類が判明した。

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