死んだ子に寄り添い続けた母シャチ、再び出産

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母シャチが新しく生まれた赤ちゃんを連れて泳ぐ様子=フアンデフカ海峡/Katie Jones for Center for Whale Research

母シャチが新しく生まれた赤ちゃんを連れて泳ぐ様子=フアンデフカ海峡/Katie Jones for Center for Whale Research

(CNN) 死んだ子どもに寄り添い続ける姿で涙を誘った野生のシャチが、再び出産して母親になった。今度の子どもは元気そうに泳ぐ様子が確認されたという。

鯨類研究団体の発表によると、メスのシャチの「タレクア(別名『J35』)」は4日に出産したと推定され、子どもを連れて米ワシントン州とカナダのバンクーバー島の間にあるフアンデフカ海峡で、群れと一緒に泳ぐ姿が先の週末にかけて観測された。

タレクアは2018年、死んだ子どもを連れて2週間以上、約1600キロも泳ぎ続けていた。子どもは生後数時間で死んだと思われ、沈みかける子どもの体を何度も繰り返し水上に押し上げるタレクアの様子がメディアで伝えられていた。

今回生まれたタレクアの子ども「J57」は、元気そうな様子だという。鯨類研究団体は、「約18カ月の妊娠期間を経て、生きた赤ちゃんを産むことができた」「生まれた子どもは元気そうな様子で、自由に泳げる人生の2日目に、母親の隣を一生懸命泳いでいる」と報告している。

4日に生まれたと推定したのは、J57の背びれが真っすぐ立っていたことによる。背びれは子宮の中で折りたたまれていて、生後約2日で真っすぐに立つという。

J57の誕生により、絶滅の危機にさらされているこの海域のシャチの生息数は73頭になった。

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