太陽系外の惑星にも衛星が存在? 確認されれば初

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「ケプラー1625b」とその衛星のイメージ図/Dan Durda/Southwest Research Institute

「ケプラー1625b」とその衛星のイメージ図/Dan Durda/Southwest Research Institute

(CNN) 米コロンビア大の研究チームは4日までに、太陽系外の惑星に衛星がある可能性を示す現象を検出したと米科学誌に発表した。系外惑星の衛星の存在が確認されれば初めてのことになる。

衛星を持つ可能性があるのは巨大ガス惑星の「ケプラー1625b」で、地球から8000光年の距離にある。

太陽系には200近い自然衛星が存在するが、別の恒星系に衛星を探す長年の取り組みは成果が出ていなかった。太陽系外の惑星の存在を突き止めることには成功してきたものの、系外惑星の衛星となると、サイズがより小さいことから発見は難しい。

コロンビア大の天文学者、デービッド・キッピング氏は今回の発見について「太陽系外に衛星を探知した初のケースとなる可能性がある」と指摘。ハッブル宇宙望遠鏡などによる追加調査で衛星と確認されれば、惑星系の発展について重要な手がかりが得られ、専門家は衛星形成理論の見直しを迫られるかもしれないと述べた。

ただし発見に携わった科学者らは、さらなる観測の必要性などを理由に、確認には慎重な姿勢を示している。キッピング氏も「これ自体は系外惑星に衛星が存在するという証拠ではない」との見方を示した。

衛星とみられる天体は非常に大きく、太陽系でいうと巨大ガス惑星の海王星に匹敵するサイズ。太陽系内でこれほど巨大な衛星はないが、このサイズが発見を容易にした。

キッピング氏らは今回の発見にあたり、米航空宇宙局(NASA)のハッブル宇宙望遠鏡を使用。ケプラー宇宙望遠鏡が持つ系外惑星のデータの中に興味深い発見があったことから、ハッブル望遠鏡で追加調査を行った。

ハッブル望遠鏡は惑星が恒星の前を通過するトランジット期間に、惑星に続いて2度目の減光を検出。また、惑星のトランジット開始が予想よりも早いことも突き止めた。これは惑星と衛星が同じ重力の中心を周回する際に生じる「揺れ」と合致する。

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