世界の気温、今世紀末までに2度上昇 科学誌発表

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地球の気温について、2100年までに2度ほど上昇するとの研究論文が発表された

地球の気温について、2100年までに2度ほど上昇するとの研究論文が発表された

(CNN) 世界の気温は今世紀末までに2度超上昇する可能性がある――31日発表の科学誌「ネイチャー・クライメート・チェンジ」が、全く異なる手法からそうした結論を導く2件の研究論文を掲載した。

一つ目の研究は統計分析を利用。今世紀末の時点で地球の気温が2度を超えて上昇している可能性は95%、上昇が2度以下にとどまる可能性は1%だとしている。

この論文の著者は「世界の気温上昇幅は2.0~4.9度になるとみられ、我々の予想では中央値は3.2度だ」と指摘。「我々のモデルが依拠するデータは、現行の排出緩和政策の影響をすでに反映したものだ。温暖化を1.5度未満に抑えるという目標を達成するためには、近年よりもはるかに速いペースで炭素強度が低下する必要がある」としている。

二つ目の研究は過去の温室効果ガス排出量や、化石燃料の燃焼量を分析。人類が今突然、化石燃料の使用をやめたとしても地球の気温上昇は続き、2100年までに2度ほど上昇するとしている。また、温暖化ガスの排出が今後15年にわたり続いた場合、地球全体の気温は最大3度上昇する可能性があるとも結論づけた。

上昇幅2度という指標は、2016年に発効した温暖化対策の国際的な枠組み「パリ協定」により設定されたものだ。

科学者の推定によれば、気温上昇幅がこの指標を越えた場合、地球の生命のあり方は様変わりする見通し。海面上昇や大規模絶滅、重度の干ばつ、山火事の増加、強いハリケーンの発生、穀物や淡水の減少のほか、北極の氷が溶ける事態も予想されている。

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