自閉症の子ども、けがによる死亡リスクが40倍 米研究
けがで死亡した自閉症の人の平均年齢は約29歳。一般集団の平均は約55歳。
リー博士によれば、14歳以下の子どもがけがにより死亡する危険性は一般集団よりも40倍も高いという。けがに関した全ての死因のなかで溺死が占める割合は46%に達する。これは、他の子どもたちよりも160倍も危険性が高いことを意味するという。
リー博士によれば、溺死のリスクが最も高まるのは5歳から7歳の時期だという。自閉症の子どもは不安になることも多く、安心を得る方法のひとつとして、特に水に向かって徘徊(はいかい)することがある。
自閉症の啓発団体の運営に携わる疫病学者のマイケル・ロサノフ氏によれば、自閉症の子どもの約50%が徘徊を行う。そして、水に魅力を感じることも多いという。
ロサノフ氏も、過去の研究や地元社会との話し合いのなかで、自閉症の子どもは他の子どもたちよりも水に関する事故が悲劇的な結果となることが多いということが示唆されてきたと語った。