チュニジアの観光業界に復活の兆し、欧州からの客足も増加

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観光地の警備にあたる警察官

観光地の警備にあたる警察官

(CNN) 2015年に主要観光地が2度にわたって過激派組織 「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」に襲われたチュニジアの観光業界に復活の兆しが見えつつある。一時は落ち込んだ欧州からの客足も増加しており、大手の旅行会社も業務を再開しているという。

チュニジアは15年の3月にチュニス、6月にスースの観光地がISISの襲撃を受けた。襲撃の犠牲者の大部分は欧州からの観光客だった。

2度にわたる襲撃は、国内総生産(GDP)の約6分の1を占め、20万人超を雇用する観光業界にとって大きな痛手となった。

15年の観光客の人数は25%減の540万人。観光客からの売り上げは35%減の11億ドルとなった。リゾート地では多くの人々が職を失い、店舗も閉鎖された。

しかし、2年が経過し、観光業界に復活の兆しが見えつつある。業界団体の幹部によれば、大手のツアー会社が戻ってきており、海に面したホテルは今夏、予約で一杯だという。

地元旅行会社の幹部によれば、16年10~12月期から回復の兆しが見え始めた。今年の初めには、客足の戻りが感じられるようになり、夏にはそれが加速したという。

当局の統計でも復活の様子が見て取れる。観光当局によれば、今年7月末までの観光客数は360万人と前年同期比で27%増を記録。欧州からの旅行客も同15%増だという。

欧州からの観光客の増加には、英政府が今年に入りチュニジアへの渡航禁止を取り下げたことも追い風となったようだ。

チュニジア政府はこれまでにも、観光業界の支援に向けて、金融支援や減税、ビザ(査証)要件の緩和といった措置を打ち出してきた。観光地では治安要員の増員も行っている。

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