トランプ氏、戦争のやまない中東に「永遠」の平和が訪れたと主張 現実か幻想か
(CNN) 泥沼はこれで終わりだ。トランプ米大統領は、米国とイランの対立という最悪の危機から勝利を手に脱却したようだ。
米国による核施設への攻撃に対し、イランが23日に控えめなミサイル攻撃で報復したことを、トランプ氏はエスカレーションを終わらせようとする意思の表れと捉えた。「世界よ、おめでとう。平和の時だ!」と、トランプ氏は自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」に書き込んだ。
トランプ氏の喜びようは、米国の紛争への関与が少なくとも今のところは終わったと考えていることを示していた。
そして、トランプ氏はイランとイスラエルの停戦を発表。24日に発効した。中東における停戦は往々にして脆弱(ぜいじゃく)で束の間のものであり、停戦発効予定の数時間前に両国が攻撃を仕掛けたことがそれを如実に物語っている。
それでもトランプ氏は、米国のステルス爆撃機がイランを攻撃してからわずか48時間後には、自身が平和推進者であり、究極の仲介者だというイメージを喧伝(けんでん)していた。
「停戦は無制限で永遠に続くと思う」とトランプ氏は23日夜、NBCニュースに語り、イスラエルとイランが「攻撃し合うことは二度とない」との見立てを示した。
中東が米大統領の墓場として知られていることを考えると、これは大胆な主張だ。トランプ氏の宣伝手腕がどれほど優れていようとも、同氏の画期的成果が現実のものとなるか、それとも新たな幻想に終わるのかは、今後の展開次第だろう。