ロシア軍、ウクライナ北部で前進 州都スーミを射程に

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ロシア軍による攻撃のあった現場を調べる警官=3日、ウクライナ・スーミ州/Reuters

ロシア軍による攻撃のあった現場を調べる警官=3日、ウクライナ・スーミ州/Reuters

(CNN) ロシア軍がウクライナ北部スーミ州で前進を続けており、州都スーミをドローン(無人機)や砲撃の射程に捉えたことがわかった。ウクライナ当局者や専門家が明らかにした。

ウクライナ軍の報道官によれば、ロシア軍はスーミ市への進軍を試みている。ロシア軍が砲撃を継続しており、民間人の避難も増えているという。

報道官は「現時点で敵がすでに占領している地域は、前線に沿って約15キロで、深さは約6~7キロ」と明らかにした。ロシア軍は現在の場所から数キロ内にあるユナキウカ市に向けて進軍しようとしているという。

同州軍政によれば、3日午前までの24時間以内に州内の47の集落に対して約150回の砲撃が行われた。

ロシア国防省は3日、ロシア軍が戦線を拡大して、集落のアンドリーウカを占領したと発表した。国営タス通信が伝えた。

ウクライナ軍の報道官は、ロシア軍がさらに前進を続ければ、スーミ市へのより組織的な攻撃が可能になると述べた。現在の人口は不明だが、スーミ市には戦争前、約25万人が居住していた。

ウクライナの非公式の監視グループ「ディープステート」によれば、ロシア軍はスーミ州北部の別の集落を占領しており、スーミ市から約20キロ離れた位置にいる。スーミ州北部の状況は、ロシア軍と多数の歩兵からの継続的な圧力によって悪化し続けているという。

米シンクタンク戦争研究所(ISW)によれば、ロシア軍はこの数週間、スーミ州で部隊の増強を行っている。ロシアのプーチン大統領は5月中旬に隣接するロシア・クルスク州を訪問して、スーミ州に「緩衝地帯」を設置するよう指示していた。

ウクライナのゼレンスキー大統領は5月、ロシアがスーミ州近郊に5万人以上の部隊を集結させていると警告していた。ウクライナ軍は北部の国境から黒海にいたるまで、前線の複数の地点に展開している。

ISWは2日、ロシア軍が最近になって地上攻撃を強化し、空挺(くうてい)部隊など経験豊富な旅団を投入したと明らかにした。

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