イスラエル首相、ハマス指導者を「おそらく殺害」 ガザ全域の掌握まで戦闘継続を主張
エルサレム(CNN) イスラエルのネタニヤフ首相は21日、同国軍がイスラム組織ハマスの指導者ムハンマド・シンワル氏を「おそらく」殺害したと明らかにした。
ネタニヤフ氏は記者会見で「我々は多くのテロリストを抹殺した」と述べ、ハマスの軍事部門トップだったムハンマド・デイフ氏、ハマスの最高幹部だったイスマイル・ハニヤ氏、ハニヤ氏の跡を継いだヤヒヤ・シンワル氏の名を挙げた。そしてヤヒヤ氏の弟のムハンマド・シンワル氏もおそらく抹殺したとの見方を示した。
イスラエルは先週、ムハンマド・シンワル氏を標的にパレスチナ自治区ガザ地区南部ハンユニスにある病院に大規模攻撃を仕掛けた。パレスチナ保健省によると、この攻撃で28人が死亡、50人超が負傷した。
ムハンマド・シンワル氏の死亡が確認されれば、ハマスにとって最新の打撃となるが、これまでの幹部殺害ではハマス解体には至っていない。
CNNはハマスにコメントを求めている。
数カ月ぶりとなる記者会見で、ネタニヤフ氏はイスラエル軍がガザでこのほど開始した新たな軍事作戦を止めることはないと明言した。掌握地域は拡大しており、ガザ全域を支配下に置く方針も明らかにした。
また、人質の解放が条件となる一時停戦に同意する可能性はあるとしながらも、ガザの非武装化やハマスの解体、パレスチナ住民の自主的な移住を求める米国の計画の実行などがなければ戦争の終結はないとの見方を示した。
ネタニヤフ氏は「これらの目標が達成される前に戦争をやめろと言う人は、力を持っている状態でハマスを放置するよう求めているに等しい」と主張した。