650年の歴史持つ楼閣が一部崩落、大量の瓦降り注ぐ 中国東部
香港(CNN) 中国東部の歴史的観光地で、14世紀の建造物の屋根瓦数百枚がはがれて2階以上の高さから滑り落ち、居合わせた観光客を驚かせる事態となった。
国営メディアによると、この鳳陽鼓楼は1375年に建てられ、儀式の開始や時刻を知らせるために使用されていた。同種の建造物としては中国最大級のものだという。
鳳陽鼓楼は安徽省の主要な観光名所。現地は首都北京から約320キロ離れている。
鳳陽鼓楼の部分的な崩落が発生したのは19日、何百枚もの瓦が屋根から滑り落ち、地面に激突。灰褐色の砂塵(さじん)が舞い上がった。
目撃者の一人は国営紙の取材に答え、瓦の落下は1~2分続いたと説明した。
別の目撃者は、楼の入り口にある店から瓦が次々と落ちる音を聞いたと語った。
この目撃者は国営メディアの取材に答え、「広場には誰もいなかったし、けが人もいなかった」「もう少し遅い時間に発生していたら、夕食後に多くの子どもたちが(楼の近くで)遊んでいただろう」と述べた。
地元の文化観光局は、死傷者は報告されておらず、「状況は調査中 」と述べた。
当該の楼閣は、屋根の軽微な損傷を受け、1年前に改修されたばかりだった。
ただこの建物は二つの部分から構成されている。明時代を起源とする楼の基点並びにその上の楼閣で、今回の主な被害は1995年に再建された後者に及んだと地元当局は語っている。
鳳陽鼓楼のある鳳陽県は歴史と文化で有名。明朝の創始者の朱元璋(洪武帝)が生まれた地でもある。