トルコでのロシア・ウクライナ和平協議、プーチン氏が出席する場合のみ参加とゼレンスキー氏
(CNN) ウクライナのゼレンスキー大統領は、15日にトルコで行われる可能性のあるロシアのプーチン大統領との会談について、プーチン氏本人以外のロシア側代表者とは一切協議しない意向を表明した。
トランプ米大統領がプーチン氏との会談を強く促したのを受け、ゼレンスキー氏はトルコへの渡航に前向きな姿勢を示した。プーチン氏もロシア、ウクライナ両政府による直接協議を現地で15日に行う考えを示唆している。これに先駆けウクライナを支援する欧州諸国は10日、停戦か経済制裁かを迫る最後通牒(つうちょう)をロシア政府に突きつけていた。
会談が開かれた場合の目標についてCNNに問われたゼレンスキー氏は、停戦合意以外は全て失敗だろうと述べた。プーチン氏は自ら提案した会談であるにもかかわらず、現時点で出席に同意していない。
トランプ氏は13日、トルコ・イスタンブールでの当該の協議にルビオ国務長官が出席すると確認した。その上で自ら現地入りする可能性にも言及している。
一方、クレムリン(ロシア大統領府)のペスコフ報道官は13日、プーチン氏の意向について決定次第発表すると述べた。
ゼレンスキー氏は、プーチン氏以外のロシア側代表者との協議を検討するつもりはないと明言。ロシアでは全てがプーチン氏次第だからというのがその理由だとした。
ロシアに対しては、米国が支持するウクライナでの30日間の停戦に合意するよう圧力がかかっている。フランスのマクロン大統領は13日、ロシアがそうした要請に応じなければ経済制裁を科す可能性があると警告。制裁は金融サービスも対象とし、数日の間に米国との緊密な連携を通じて実施するとしている。
米シンクタンクの戦争研究所(ISW)は12日、ロシア当局者が既にプーチン氏による会談拒否に向けた条件設定を行っているように見えると分析。複数の主要な側近がゼレンスキー氏の意図に疑問を呈し、会談自体を「純粋な見世物」と呼んでいることに言及した。
欧州の外交筋2人もCNNの取材に答え、15日の会談にプーチン氏が姿を現す可能性に対して懐疑的な見方を示した。
ゼレンスキー氏は、トランプ氏が会談に参加すればプーチン氏にとって現地入りを促す一段のきっかけになると述べた。