新教皇、初日は決まらず 煙突から黒い煙
ローマ(CNN) 世界に約14億人の信者を抱えるローマ・カトリック教会のトップであるローマ教皇を決める秘密選挙「コンクラーベ」が7日、バチカンのシスティーナ礼拝堂で始まった。1回目の投票で新教皇は選出されず、8日以降に持ち越された。
投票には133人の枢機卿が参加し、選出に必要な3分の2以上を得票した枢機卿はいなかった。次の投票は8日午前に行われ、先月死去した教皇フランシスコの後継者が決まるまで投票は続けられる。
1回目の投票で新教皇が選出されるのはまれだが、バチカンのサンピエトロ広場には、投票の結果を確かめようと多くの信者らが集まった。人々が見守る中、システィーナ礼拝堂の煙突からは、教皇が選出されなかったことを知らせる黒い煙が上がった。
2005年の故ベネディクト16世の選出と13年の故フランシスコの選出の過去2回のコンクラーベはいずれも2日間で決着している。その前の故ヨハネ・パウロ2世は3日目に選出された。
8日から3日間は午前と午後に2回ずつ、1日最大4回の投票が行われる。それでも決まらなければ、枢機卿らは祈りや非公式な話し合いの時間が与えられる。投票に参加する枢機卿らは外部との連絡を一切禁じられる。
今回のコンクラーベは、故フランシスコの路線を継承したい改革派と、より伝統的な教皇職への軌道修正を望む保守派との戦いになるとみられる。
正式な教皇候補者リストはないが、フィリピン出身のタグレ枢機卿や米国出身のプレボスト枢機卿、イタリア出身でバチカンの国務長官を務めたパロリン枢機卿らが有力視されている。