米ウクライナ、鉱物協定に署名 投資ファンド設立と引き換えにレアアースを利用

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採掘した鉱物資源を運ぶトラック=2月、ウクライナ・ドネツク州/Pierre Crom/Getty Images

採掘した鉱物資源を運ぶトラック=2月、ウクライナ・ドネツク州/Pierre Crom/Getty Images

(CNN) 米国とウクライナは、経済連携協定に署名した。協定により、ウクライナに投資ファンドを設立するのと引き換えに、米国はウクライナのレアアース(希土類)にアクセスできるようになる。

米国とウクライナは、トランプ大統領が1月にホワイトハウスに復帰して以降、協定の締結を目指してきた。

数週間にわたる交渉ではときには険悪な雰囲気が生じて米国によるウクライナ支援が一時的に停止されることもあった。

米財務省は30日、両国が協定に署名したと発表した。ベッセント財務長官は、トランプ氏が述べたように米国は残酷で無意味な戦争の終結に向けて取り組んでいると述べた。

ベッセント氏は「この合意は、トランプ政権が、長期的に自由で主権を持ち繁栄するウクライナを中心とした和平プロセスに関与していることをロシアに明確に示すものだ」と述べた。

ウクライナのスビリデンコ経済相が訪米して、国を代表して協定に署名した。

スビリデンコ氏はSNSへの投稿で、合意条件には「完全な所有権と管理権」がウクライナ側にとどまることが盛り込まれていると述べた。

協定をめぐっては、ウクライナのゼレンスキー大統領が2月に訪米した際に合意に達するとみられていた。だが、物議を醸した大統領執務室での会談後、訪米の期間が短縮されたことで、協定への署名は行われなかった。

交渉の主要な焦点の一つは、安全保障の確保であり、米国が合意の一環として、安全保障を提供するかどうかだ。トランプ氏は当初、ウクライナがまず協定に署名し、安全保障については後で協議すべきだと主張していた。

ゼレンスキー氏は当時、協定案は「国を売る」よう要求するものだとの見方を示した。その後、ウクライナ当局は、米国の投資とウクライナでの米国企業の存在によって、米国がウクライナの安全保障に一層の関心を持つようになるとの考えを示していた。

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