独国防相、トランプ氏の和平案はロシアへの「降伏」 領土の承認めぐり

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ロシア・クルスク州のウクライナ軍の陣地へ向けて榴弾砲を撃つロシア軍兵士/Sergey Bobylev/SPTNK/AP

ロシア・クルスク州のウクライナ軍の陣地へ向けて榴弾砲を撃つロシア軍兵士/Sergey Bobylev/SPTNK/AP

(CNN) ウクライナ情勢をめぐり、ドイツのピストリウス国防相は27日、トランプ米大統領が提案している和平案に基づいてウクライナの広大な領土をロシアに譲渡することは「降伏」に等しいと述べた。

ピストリウス氏は公共放送ARDに対し、ウクライナは永続的な停戦合意に達するには領土の一部を譲渡しなければならない可能性を認識していたかもしれないが、トランプ氏の最新の提案ほど「踏み込まないだろうし、踏み込むべきでない」と述べた。「ウクライナは、事実上降伏することで(トランプ氏の提案に含まれていたものを)1年前にすでに自力で手に入れることができたはずだ。そこに付加価値は見いだせない」

トランプ氏はロシア政府とウクライナ政府との間の和平交渉をめぐる取り組みが実を結ばず、いら立ちを募らせている。米政権は和平合意成立に向けた取り組みをさらに積極的に進めている。

米国が提案している和平案にはロシアによるクリミア半島領有の承認が含まれている。クリミア半島は10年あまり前にロシアによって違法に併合された。

ウクライナのゼレンスキー大統領は26日、ウクライナには武力でクリミア半島を武力で奪還するための軍事力が不足していることを認めたものの、領土の割譲は絶対に認めないと長年にわたり明言してきている。クリミア半島をロシア領と承認することはウクライナの憲法に違反する。

トランプ氏とゼレンスキー氏は26日、ローマ教皇フランシスコの葬儀の前に対面で会談を行った。トランプ氏は、クリミア半島の問題について話し合ったと述べ、ゼレンスキー氏が和平合意を望んでいるとの見方を示した。

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