メキシコ、米・カナダの大使館との関係停止

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定例会見に臨むロペスオブラドール大統領=23日、メキシコ市/Yuri Cortez/AFP/Getty Images

定例会見に臨むロペスオブラドール大統領=23日、メキシコ市/Yuri Cortez/AFP/Getty Images

(CNN) 中米メキシコのロペスオブラドール大統領は27日、米国とカナダの大使館との関係を停止すると明らかにした。米国とカナダの大使は、国民投票によって裁判官を選出するというロペスオブラドール氏の司法制度改革案を批判していた。

ロペスオブラドール氏は定例の記者会見で、大使館との関係は停止したが、両国との関係は停止していないと説明した。大使が「メキシコの独立と我が国の主権を尊重」すれば、関係は修復されるという。

この司法制度改革案はロペスオブラドール氏が模索している憲法改正案の一部だがまだ承認されていない。議会の委員会が26日に改革案を可決した。さらに上下両院で3分の2が承認する必要がある。

ロペスオブラドール氏が提出した改正案は年金やエネルギーなどさまざまな分野を含んでいるが、そのなかには物議を醸している司法制度改革案も含まれる。専門家からは、司法制度改革案によって三権分立が弱体化し、一部の独立した規制機関が消滅するとの批判の声が出ている。

米国のサラザール駐メキシコ大使は先に、国民による裁判官の直接選挙はメキシコの民主主義の機能にとって大きなリスクだと考えていると語っていた。サラザール氏は改革案によって司法が強化され、政治の腐敗にさらされないことが保証されなければならないと強調した。サラザール氏によれば、今回の改革案が米国とメキシコの二国間関係にも影響を与える可能性がある。米国とメキシコはそれぞれが互いに重要な貿易相手国となっている。

カナダのクラーク駐メキシコ大使は今回の司法制度改革案について投資家が懸念していると述べた。

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