支援物資の空中投下で5人死亡、パラシュート不具合か ガザ地区
(CNN) パレスチナ自治区ガザ市西郊の難民キャンプで、空中投下された支援物資が人々の上に落下し、少なくとも5人が死亡、10人が負傷した。現地のジャーナリストが明らかにした。
ジャーナリストはCNNに対し、シャティ難民キャンプの上空で航空機から支援物資が落下するのを目撃したと証言。ただ、どの国による空中投下かは確認できないと述べた。
ガザ市にあるシファ病院の救急部門責任者は、事故で5人が死亡したことを確認した。
シファ病院に搬送されてきた負傷者の一部は重篤な容体だという。
CNNが8日に入手した動画には、パレットに取り付けられたパラシュートが機能せず、空中投下が失敗する様子が捉えられている。パレットとその中身がガザ西部の住居ビルへ向けて高速落下する様子も見える。
他のパラシュートはおおむね適切に開いたようだが、それでもパレットは危険を及ぼしかねないスピードで落下しており、居合わせた人が逃げるのは難しかった可能性がある。
ガザ地区の数十万人が飢餓寸前の状況にあると国連が警告する中、米国などの国はガザ地区に人道支援物資を空中投下している。
米国が最初の空中投下を実施したのは2日。ヨルダンとの共同作戦でガザ沿岸部に3万8000食分の食料を投下した。
バイデン大統領が1日に空中投下を発表して以降、支援機関からは、ガザの窮状を考えると効果は薄いとの批判も出ている。