スーダンに迫る「世界最大の飢餓」、人道支援は限界に 国連が対応呼びかけ

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チャドとスーダンの国境付近にある難民キャンプを眺める子ども=2023年11月/El Tayeb Siddig/Reuters/File

チャドとスーダンの国境付近にある難民キャンプを眺める子ども=2023年11月/El Tayeb Siddig/Reuters/File

(CNN) 国連世界食糧計画(WFP)は6日、アフリカ北東部スーダンの情勢について、軍事衝突が「世界最大の飢餓危機」を引き起こし、2500万人以上が食糧不安の悪循環から抜け出せない状況に陥っていると指摘した。

WFPによると、スーダン全土で10人中9人が「緊急度の高い飢え」に直面し、「対立する勢力同士の絶え間ない暴力や妨害」のため、ほぼアクセス不能になった地域から抜け出せない状況にある。

国連によると、衝突の影響で世界最大の避難民危機も発生。スーダン国内で1800万人、隣国の南スーダンとチャドで数百万人が「深刻な食糧不安」に見舞われている。

「20年前にダルフールで起きた世界最大の飢餓危機では世界が結集して対応した。しかし今、スーダンの人々は忘れられている。何百万もの命と地域全体の平和と安定がかかっている」。WFPのシンディ・ヘンスリー・マケイン事務局長はそう訴えた。

スーダンでは昨年4月に国軍と対立する準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」の間で戦闘が発生して以来、数千人が殺害され、800万人が避難民となった。

双方が市民の殺害や民家の略奪、民族浄化にかかわったとして人道に対する罪で非難され、国外への大脱出を引き起こしている。

WFPは人道支援について「あまりのニーズの多さに追いつくことが難しくなった」と述べ、隣国2カ国での対応は「限界に達している」とした。

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