ラファ進軍で住民死者の最小化図る計画まだなし、イスラエル軍幹部

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(CNN) パレスチナ自治区ガザ地区南部での軍事作戦を仕切るイスラエル軍のゴールドファス准将は8日までに、ガザ最南端のラファ市への進軍で民間人の死者の最小化を図る方途に関する計画はまだ手元にはないことを明らかにした。

第98師団を指揮する同准将は、仮にラファ進軍の命令を受けたのならそのような計画を実施するだろうと指摘。その上で4日時点で命令はないと述べた。

イスラエル軍の報道担当者はCNNの取材に、ラファへ部隊を投入する命令は7日段階でまだ出ていないとも明かした。

ラファには現在、北部や中部からの避難民が殺到しているとされ、ガザでは人口が最大の都市に変貌(へんぼう)している。それだけにイスラエル軍がラファへの進軍に踏み切った場合、大量の死傷者が生じるとの懸念も強まっている。

北部から始まったイスラエル軍のガザ侵略では、地元住民に最初は南部ハンユニス市へ、次にラファ市への退避を一貫して指示。「安全地帯」を創設するとも説明していた。

イスラエルのガラント国防相は先週、軍のラファへの突入を宣言してもいた。

CNNは過去に、イスラエル軍の避難命令に応じたガザ住民がイスラエル軍の攻撃で死亡していると報道。退避先や警告は人口密度が高いガザにあって住民の安全を意味するものではない現実を浮き彫りにしていた。イスラエル軍の爆撃などを避け得る安全な場所はガザにはないことを見せつけてもいる。

国連人道問題調整事務所(OCHA)の推定によると、居場所を失ってラファへ逃れてきたガザ住民は約130万人。ラファはエジプトとの境界線上に位置しているが、避難民の越境の道はほぼ閉ざされている。ラファを離れたら避難民が次に向かうべき場所はないのが現状となっている。

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