アヘン生産量、ミャンマーが世界トップに アフガニスタンを抜く

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アヘンの原料となるケシの畑=ミャンマー・シャン州の山中/Damir Sagolj/Reuters

アヘンの原料となるケシの畑=ミャンマー・シャン州の山中/Damir Sagolj/Reuters

(CNN) ミャンマーのアヘン生産量がアフガニスタンを抜き、世界トップになったことが、国連薬物犯罪事務所(UNODC)の新たな報告で分かった。

UNODCが発表した報告によると、ミャンマーの今年の生産量は1080トン。これに対してアフガンでは、イスラム主義勢力タリバンの暫定政権が昨年4月にアヘンの原料であるケシの栽培を禁止し、生産量が95%減少した。

一方ミャンマーでは、アヘン生産量が3年連続で増加し、今年は前年比36%増だった。同国の「アヘン経済」は10億~25億ドル(約1460億~約3640億円)の規模となり、国内総生産の2~4%を占めている。

同国は数十年前から麻薬生産国として知られてきた。2021年のクーデター後はさらに、国内で続く経済停滞や政情不安を背景にアヘン生産が急増している。昨年末には内戦の激化やインフレ、生活苦の影響で栽培農家が増えた。

今後特に北東部シャン州など、紛争が激化している国境地帯でこの傾向が強まるとみられる。

UNODCはまた、ミャンマーでは最近、灌漑(かんがい)システムの整備や肥料の使用で生産効率が上がってきたとも指摘する。

ケシ栽培だけでなく、合成麻薬の密造も急増中だ。UNODCによると、シャン州では近年、有力な民兵組織や犯罪集団が、合成麻薬の密造と取引で連携している。

UNODCはさらに、アジア全体で麻薬ビジネスが成長し、犯罪集団が当局の取り締まりを避けるために新たな密輸ルートを確立しているとも指摘した。

隣国ラオスの北部ボケオ州を通る密輸ルートはオーストラリアや日本、ニュージーランド、韓国などともつながりを深めているという。

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