潜水艇不明、過去のツアーで延期やキャンセル相次ぐ 運航会社への訴訟も

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オーシャンゲートの潜水艇の窓から見えるタイタニックの残骸=撮影日不詳の資料写真/OceanGate Expeditions/FILE

オーシャンゲートの潜水艇の窓から見えるタイタニックの残骸=撮影日不詳の資料写真/OceanGate Expeditions/FILE

(CNN) 1912年に北大西洋で沈没して深海にある豪華客船タイタニックの残骸を見るツアーに使用されていた潜水艇が18日から連絡が取れなくなり、参加している5人が行方不明になっている問題で、潜水艇を運航するオーシャンゲート・エクスペディションズがこの数年、技術的な問題や気象条件の悪化のためツアーの延期やキャンセルを余儀なくされる事態に相次いで見舞われていたことが分かった。裁判所の記録から明らかになった。

過去のツアーの打ち切りは複数の訴訟にも発展した。原告となった顧客らは、ツアーに支払った高額な料金の返還を要求。会社側がタイタニックの残骸に到達する能力を誇張して伝えたと訴えている。

英ロンドンに拠点を置く旅行会社、ヘンリー・コックソン・アドベンチャーズは、オーシャンゲートと2016年に契約を結んだ時点で、同社が「航海に適した船舶」を所有していなかったと非難。契約では最大9人の顧客を乗せて18年にタイタニックの残骸へのツアーを行う計画だった。

21年に起こされた民事訴訟の内容によると、ヘンリー・コックソン側はオーシャンゲートに支払った約85万ドル(現在のレートで約1億2000万円)の返還を求めた。

オーシャンゲートは裁判で当該の主張に返答せず、コメントの要請にも応じていない。ただ同社ウェブサイトへの18年の投稿では、「天候と雷の影響で遅延が生じ」、一連の試験潜航を完了することができなかったと説明していた。

これに対し原告は、雷などの原因は実証できていないと反論。本当の理由は当時潜水艇が安全に運航するための認証を得られていなかった点にあるのではないかとの見方を示した。

当該の訴訟は昨年7月、原告によって打ち切られた。CNNは原告にコメントを求めたが返答はなかった。

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