プーチン氏の「戦争」発言に波紋、批判派は「偽情報拡散」で訴追要請

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プーチン氏の「戦争」発言、専門家も驚き隠せず

(CNN) ロシアのプーチン大統領がウクライナでの紛争を「戦争」と表現したことに対し、波紋が広がっている。プーチン氏はウクライナ侵攻を「特別軍事作戦」と位置づける情報発信を入念に構築しており、こうした方針から公の場で逸脱するのは侵攻開始後10カ月で初となる。

プーチン氏は22日、国家評議会の会合に出席後、モスクワで記者団の取材に「我々の目標は軍事紛争を拡大させることではなく、逆に戦争を終結させることにある」と発言。続けて「我々はこの目標に向けて努力してきたし、今後も努力を続ける」と述べた。

これに対しプーチン氏に批判的な層からは、ウクライナでの紛争を指して「戦争」の言葉を使用することは、3月以降のロシアでは実質違法だとの指摘が出ている。当時のプーチン氏は侵攻に関する「偽」情報の拡散を犯罪とする検閲法に署名しており、有罪になれば最大で禁錮15年が科せられる。

サンクトペテルブルクの地方議員、ニキータ・ユフェレフ氏は22日、「軍に関する偽情報を広めた」疑いでプーチン氏を訴追するようロシア当局に要請した。ユフェレフ氏は反戦姿勢が原因で国外避難を余儀なくされている。

ユフェレフ氏はツイッターで「特別軍事作戦を終わらせる命令は出ておらず、戦争も宣言されていない」と言及。「今回の戦争に関するそうした表現が原因で、すでに数千人が罪に問われている」とも指摘した。

米当局者はCNNの取材に、初期段階の分析ではプーチン氏の発言は意図的なものではなく、言い間違えだった可能性が高いとの見方を示した。ただ、複数の当局者は、ロシア大統領府内の関係者が今後数日どのような発言をするか注視する構えを示した。

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