サル痘の名称「M痘」に変更 WHOが推奨

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WHOは28日、サル痘の名称を変更してM痘と呼ぶことを推奨すると発表した/Cynthia S. Goldsmith, Russell Regnery/CDC/Reuters

WHOは28日、サル痘の名称を変更してM痘と呼ぶことを推奨すると発表した/Cynthia S. Goldsmith, Russell Regnery/CDC/Reuters

(CNN) 世界保健機関(WHO)は28日、ウイルスを原因とする感染症「サル痘(monkeypox)」の名称を変更して「M痘(mpox)」と呼ぶことを推奨すると発表した。1年間は両方の名称を併用しながら、サル痘の名称使用は段階的に縮小する方針。

米政権は名称の変更を歓迎し、今後はmpoxの名称を使うと表明した。

この疾患は1970年にサル痘と命名された。原因となるウイルスが飼育されているサルから発見されたのは、その十数年前だった。ウイルスの起源は今も不明だが、恐らくはサル由来ではなく、ほかにも複数種の動物から同ウイルスが見つかっている。サル痘と命名されたのは、WHOが2015年に疾病の名称に関する勧告を発表する前だった。

専門家は今回の流行が始まった当初から、検査やワクチン接種をためらわせる差別や偏見解消のため、名称の変更を訴えていた。今回は主に男性と性的関係を持つ男性の間で感染が広がっていることに伴う偏見も懸念されている。米疾病対策センター(CDC)の統計によれば、米国で影響を受ける人は黒人やヒスパニック系に偏っている。

WHOは8月にウェブサイト経由でサル痘の新名称に関する提案を募り、世界45カ国の政府関係者で構成する医療、科学、分類、統計の専門家による諮問委員会に諮ったとしている。

今回の流行に関してWHOにはこれまでに8万1000例を超す症例が報告されている。

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