穀物輸出合意の再開、クリミア攻撃の調査後に検討 プーチン大統領
(CNN) ロシア大統領府が1日に出した声明によると、プーチン大統領はトルコのエルドアン大統領との電話会談で、穀物輸出合意の再開はウクライナ南部クリミア半島のセバストポリでのドローン(無人機)攻撃の調査が終わってからしか検討できないと述べた。
声明によると、穀物輸出合意の再開は「事件の状況を詳細に調査し、またウクライナ政府からイスタンブール協定、特に軍事目的のための人道的回廊の不使用を厳守するという真の保証を得た後」にのみ検討されるという。
両首脳の電話会談に先駆け、ロシアは国連が仲介するウクライナとの穀物輸出取引への参加停止を週末に決定。セバストポリへのドローン攻撃が行われたとの見方を理由に挙げていた。ウクライナは当該の攻撃についてコメントしていない。
ウクライナの高官は10月29日、ロシアが自国の施設に対する「架空のテロ攻撃」をでっち上げたと主張し、穀物輸出合意の停止は「脅迫」だと非難した。
トルコ大統領府によると、エルドアン氏は穀物輸出合意に関して「解決に向けた協力」を構築できると確信しているとプーチン氏に伝えた。
またトルコ大統領府はツイートで、トルコ政府は「穀物出荷についてのイスタンブール協定の実行に関する問題の解決に向けて、すべての当事者と必要な取り組みを続けていく」と述べた。
「エルドアン大統領はこの問題について解決志向の協力を確立することに自信を示し、建設的なアプローチで穀物危機を解決すればロシアとウクライナが交渉に戻ることにもつながると述べた」と付け加えた。