ウクライナが奪還の東部要衝リマン、CNN取材班が現地入り

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「ドネツク人民共和国」の旗を捨てるウクライナ軍の兵士/Oleksiy Biloshytskyi/Reuters

「ドネツク人民共和国」の旗を捨てるウクライナ軍の兵士/Oleksiy Biloshytskyi/Reuters

今も共同の防空シェルターで夜を過ごしているという女性が自転車で通りかかり、ロシア兵は「戦車に乗って出て行った」と話した。

ウクライナ軍の報道官はCNNの取材に対して、30日撤退説を否定し、戦闘は1日まで続いていたと説明。ロシア兵は車列を組んで包囲を突破しようとしたが、その過程で撃たれた者もいたと主張した。

市庁舎の前で声明を発表するウクライナ軍兵士/Courtesy of 81 Airborne Brigade of the Ukrainian Armed Forces/Reuters
市庁舎の前で声明を発表するウクライナ軍兵士/Courtesy of 81 Airborne Brigade of the Ukrainian Armed Forces/Reuters

ロシア軍部隊がたとえ一部でも30日に整然と撤退していたのが事実なら、ロシア側にとっては都合が悪い。プーチン・ロシア大統領はこの日、リマンを含むウクライナ4州の併合を一方的に宣言する文書に署名し、首都モスクワの「赤の広場」で勝利を祝う集会を開いていた。ところがその裏では、要衝リマンで周囲のロシア占領地に影響を及ぼしかねない大敗を喫していたことになる。

リマン市内では、ウクライナへの移管にともなう作業が急ピッチで進行中だ。警察署のゲートは金と青のウクライナ・カラーに塗り替えられ、建物の補修や室内の片付けも済んでいた。

リマン市内を走る線路/Brice Lâiné/CNN
リマン市内を走る線路/Brice Lâiné/CNN

占領下では電気や水道が止まり、ロシア併合をめぐる先週の住民投票では、市民を集めて参加させるために行政機関のビルが使われたという。リマンの住民投票は、ウクライナ軍の進撃を受けた砲火の中で実施されたとみられる。

市内の鉄道は大きな被害を受け、駅の屋根が吹き飛ばされたり、列車が損壊したりしていた。街では多くの建物が破壊されたが、2日の時点で道路はきれいに片付いていた。

ウクライナ兵の多くはすでに、さらに東方の戦線へ移動し、ルハンスク州クレミンナの奪還に向けた作戦に入っている。

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