初の戦争犯罪裁判、ロシア兵が民間人殺害の罪状認める ウクライナ

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裁判開始時のワジム・シシマリン被告(21)=18日、ウクライナ首都キーウ(キエフ)の地方裁判所/Genya Savilov/AFP/Getty Images

裁判開始時のワジム・シシマリン被告(21)=18日、ウクライナ首都キーウ(キエフ)の地方裁判所/Genya Savilov/AFP/Getty Images

(CNN) ウクライナの首都キーウ(キエフ)の地方裁判所で18日に開かれた初の戦争犯罪裁判で、検察側が捕虜となったロシア兵に対する論告を行った。

起訴されたロシア兵はワジム・シシマリン被告(21)。ウクライナの刑法438条に基づき、殺人および「戦争の法律と慣習に違反」した罪に問われている。シシマリン被告は同日、罪状を全面的に認めた。有罪になれば終身刑を言い渡される見通し。

検察によると、シシマリン被告はほかのロシア兵4人とともに、ウクライナ軍の砲撃から身を隠すために車1台を窃盗。この車で村へ入ると、自転車に乗って携帯電話で話している丸腰の男性を見かけた。

この男性がウクライナ軍に自分たちのことを告げようとしていると考えたロシア兵の1人が、シシマリン被告に男性を殺害するよう命じたとされる。

シシマリン被告はカラシニコフ・ライフル銃を使って車の後部窓から数回発砲し、銃弾は被害者の頭部に命中した。

被害者は頭蓋骨(ずがいこつ)骨折のために死亡した。ロシア兵5人は現場から立ち去って数日間身を隠していたが、その後地元住民に投降した。

法廷には大勢の報道陣が詰めかけたため、裁判は19日まで中断となった。

19日の公判ではシシマリン被告と被害者の妻が証言に立つ予定。ほかに検察側の証人として、犯行現場にいたロシア兵1人を含む2人が証言を行う。

ロシア軍が2月24日にウクライナに侵攻して以来、戦争犯罪裁判が開かれるのは初めて。ウクライナ当局は1万2000件以上の戦争犯罪を記録している。

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