中国、ロシアに戦略協力の強化を伝達　国際情勢の変容に関係なく

（ＣＮＮ） 中国外務省の楽玉成外務次官は２１日までに、今後の国際情勢の変容がどうであれ、中国はロシアとの「戦略的な協力関係を強化し続ける」と主張した。

同省の声明によると、ロシアのアンドレイ・デニソフ駐中国大使との会見で伝えた。「双方に利益をもたらす協力関係の確保を維持する」とし、共通の利益を一緒に守り、新たな国際関係の形態の構築を目指すとした。

同次官は、中ロ間の貿易総額は今年の第１四半期（１～３月）に前年同期比で３０％増の約３８２億米ドルに達した実績に言及。両国の協力関係のとてつもない強靱（きょうじん）性を見せつける証拠とも誇示した。

今回の会談では、ウクライナ情勢、相互に関心を抱く地域的な問題が議題となったとしたが、中国外務省はやりとりの詳細には触れなかった。

中国はロシアによるウクライナ侵攻後、自らの立場を公式声明や国際的な外交の舞台で明確にしない一方、ロシアの行動を非難もせず、和平達成へ向けた調停役を引き受けることも避けてきた。

ただ、ウクライナ侵攻で米欧などによる経済制裁の発動で体力が弱まるロシア経済への介入とは距離を置く姿勢を見せている。一方、ロシアへの制裁はウクライナ危機を解決させる有効な手段にはならないと反対もしている。