パキスタン議会、カーン首相の不信任案を可決

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イスラム協力機構の会合で発言するパキスタンのカーン首相=3月22日、パキスタン首都イスラマバード/Farooq Naeem/AFP/Getty Images

イスラム協力機構の会合で発言するパキスタンのカーン首相=3月22日、パキスタン首都イスラマバード/Farooq Naeem/AFP/Getty Images

パキスタン・イスラマバード(CNN) パキスタンのカーン首相に対する不信任決議案が10日、同国議会で可決された。

議長がカーン氏に通知を送り、新たな首相を選ぶ手続きの開始を求める。

不信任案の可決には、下院(定数342)で過半数の賛成が必要とされ、与党側からも十数人の造反議員が賛成票を投じた。

不信任案の採決は3日、副議長の判断でいったん却下され、カーン氏が議会の解散と総選挙を表明。野党はこれを憲法違反として訴えた。最高裁は7日に野党の主張を認め、解散・総選挙の表明に法的効力はないとの判断を下した。

カーン氏は8日夜、国民への演説で、不信任案は米国系の外国勢力による共謀だと主張。外国による新政権擁立の動きに抗議する一斉デモを呼び掛けた。米国務省は、カーン氏の主張を全くのでたらめだと否定していた。

パキスタンは1947年の建国以来、政情不安に悩まされてきた。73年に現行憲法が制定されてから、5年の任期を全うした首相は一人もいない。

カーン氏は52年、東部ラホールの裕福な家庭に生まれた。英オックスフォード大学を卒業し、クリケットのスター選手として活躍した。96年にパキスタン正義運動(PTI)を結成し、2002年の議会選で初当選。18年に「新たなパキスタン」を掲げて首相に就任したが、外貨準備高の落ち込みやインフレ、食料、燃料価格の急騰を背景に、野党からの批判が強まっていた。

同氏は在任中を通し、中国と親密な関係を維持してきた。ロシアによるウクライナ侵攻を非難しなかったことも、さらなる批判を招いた。

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