ホンジュラス前大統領、米国へ身柄引き渡し　最高裁が決定

（ＣＮＮ） 中米ホンジュラスのエルナンデス前大統領が米国への麻薬密輸に関与したなどとして、米国が身柄の引き渡しを求めている問題で、ホンジュラスの最高裁判所は２８日、引き渡しに応じる決定を下した。

今月１６日に下級審で身柄引き渡しが決まったのに対し、前大統領が上訴していた。

最高裁判事らは、麻薬密輸に関する容疑での引き渡しを全員一致、銃器所持容疑での引き渡しを賛成多数で支持した。

前大統領は８年の任期を経て、今年１月に退任。米政府の要請により、２月１５日に自宅で拘束された。引き渡しの手配が完了するまで、引き続き拘束されるという。

米検察当局が今月発表したところによると、前大統領はコカイン数千キロを米国へ密輸入した業者に便宜を図り、見返りにわいろを受け取っていた疑い。

弟のトニー・エルナンデス被告は米国で麻薬取引の罪に問われて終身刑を言い渡され、連邦刑務所で服役している。法廷文書によると、米当局は前大統領が弟と共謀し、麻薬取引で得た利益を自身の選挙資金に回していたとみている。一方、本人は容疑を繰り返し否認している。