線路上の「指揮所」、戦時下でも運行を続けるウクライナ鉄道の取り組み

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ウクライナ鉄道のカムイシンCEO。家族とは開戦以来会っていない/Christian Streib/CNN

ウクライナ鉄道のカムイシンCEO。家族とは開戦以来会っていない/Christian Streib/CNN

同社は軍用列車や旅客列車、支援物資の輸送を調整する必要に迫られているだけでなく、貨物ルートの強化にも取り組んでいる。通常なら農産物の95%近くは黒海の港湾を通じて輸出されるが、ロシアはウクライナによる黒海へのアクセスを寸断した。

これを埋め合わせるべく、ウクライナ鉄道は穀物や農産物を積んだ欧州行きの列車を増やしている。ウクライナの線路は欧州の大半の国と軌間が異なるため、国境で貨物を積み替えなければならず、決して簡単な作業ではない。

ピンクで色付けした区間はすでに使用不可能もしくはウクライナの管理下にないことを意味する/Scott McLean/CNN
ピンクで色付けした区間はすでに使用不可能もしくはウクライナの管理下にないことを意味する/Scott McLean/CNN

仕事には終わりがないと、カムイシン氏。寝る時間の確保も難しく、2月24日の開戦以降は経営陣の誰一人として家族に会っていない。

24日の朝、カムイシン氏は2人の子どもと一緒に最後の写真を撮った。1人はまだ寝たままだった。その後、子どもたちは国を離れた。

インタビュー中は終始、感情を表に出さなかったカムイシン氏だが、家族の話になると目を充血させて声を詰まらせた。

「私としては彼らが身の安全を感じてくれ、自分の仕事の時間を取れる方が楽だ」

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