イスラエル、ゴラン高原の入植者を倍増へ 首相が表明

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監視任務にあたる国連兵力引き離し監視隊(UNDOF)の兵士=2020年8月、シリアとゴラン高原の間の緩衝地帯/JALAA MAREY/AFP/AFP via Getty Images

監視任務にあたる国連兵力引き離し監視隊(UNDOF)の兵士=2020年8月、シリアとゴラン高原の間の緩衝地帯/JALAA MAREY/AFP/AFP via Getty Images

(CNN) イスラエルのベネット首相は26日、占領地ゴラン高原への入植者を今後数年で倍増させる方針を示した。

ゴラン高原で開かれた閣議で表明した。「住みやすい場所」にするため、10億シェケル(約370億円)を投資する計画も明らかにした。

この中には新たに2つの入植地を設け、住宅数千棟を建設する費用も含まれているという。

ベネット氏は都市計画と住宅建設に5億シェケル、観光や商工業など雇用を創出する地域開発に1.62億シェケル、交通や医療など生活環境の整備に1.6億シェケルを振り分ける方針を示した。

現地のメディアによると、閣議では全会一致で計画が承認された。

ゴラン高原は国際法と国連安全保障理事会(UNSC)決議により、イスラエルに占領されたシリア領とみなされている。約5万3000人の住民はイスラエルの入植者とシリア系のイスラム教ドゥルーズ派がほぼ半々で、少数の同アラウィ派も含まれている。

2019年にはトランプ前米大統領が米国の従来の立場を覆し、ゴラン高原におけるイスラエルの主権を承認。当時のネタニヤフ首相はこれを受け、「トランプ高原」という名の新たな入植地を設ける構想を打ち出した。この土地には今も、看板だけが立っている。

シリア政府は27日、イスラエルの発表を強く非難した。同国の外務省は国営シリア・アラブ通信(SANA)を通し、「政府はゴラン高原でイスラエルの占領に抵抗するシリア市民への永続的で強力な支援を確認する」との声明を出した。

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