米中、オンライン首脳会談の開催で原則合意 年内に実施
ワシントン(CNN) 米国と中国は、バイデン米大統領と中国の習近平(シーチンピン)国家主席によるオンライン首脳会談を年内に実施することで原則合意した。米政権高官が6日、明らかにした。
暫定合意はサリバン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)と中国の外交トップ、楊潔チー(ヤンチエチー)氏の間で6時間にわたり行われた協議の成果のひとつ。台湾をめぐり米中間の緊張が高まるなか、両氏はスイスで会談し、協力可能な分野と相違点のある分野に関し協議を行っていた。
中国はここ1週間、台湾の防空識別圏に過去最多となる軍用機を進入させた。これを受けブリンケン国務長官らバイデン政権高官からは、情勢不安定化や判断ミスの可能性について警告する声が上がっている。
前出の政権高官によると、今回の協議の主な目標は、米中の激しい競争は外交の強化を必要とするとの考えの下、両国の意思疎通を向上させて無用な誤解を避けることにあった。バイデン氏と習氏の間で予定される首脳会談はこの目標に向けた重要な一歩になるという。
この高官によると、今回の協議で原則合意したのは年内にオンライン首脳会談を行うという部分で、日程などの詳細は今後数日間で詰める。
今年3月にアラスカ州アンカレジで行われた米中協議では、サリバン氏およびブリンケン氏と楊氏および王毅(ワンイー)中国国務委員の間で激しいやり取りが展開されたが、6日の協議はまったく異なる雰囲気となった。前回の協議の後には、中国当局者が米代表団の「見下した」トーンを批判する一方、米当局者が中国側は「スタンドプレーを意図」していたようだと話す場面もあった。