ロシア反体制派ナバリヌイ氏、ハンストを中止 医師の警告受け
モスクワ(CNN) ロシアで収監中の反体制派指導者アレクセイ・ナバリヌイ氏は23日、死が近いとの医師団の警告を受け、数週間に及んだハンガーストライキを終わらせる考えを明らかにした。
ナバリヌイ氏は「適切な医療」と外部の医師による診察を求め、3月31日からハンガーストライキを実施。同氏のチームはポクロフの刑務所ではそうした医療を受けられていないと訴えていた。
ナバリヌイ氏はハンスト中止の決断を発表したインスタグラムへの投稿で、民間の医師から2回診察を受けたことに触れ、支持者の働き掛けのおかげで独立した診察を受けることができた証しだと述べた。
22日には医師5人が書簡で、死を避けるためにハンストを中止するよう求めていた。5人はナバリヌイ氏の支持者で同氏の主治医だという。
ナバリヌイ氏は23日の投稿で、医師5人の助言に留意したと説明。医師らが前日の声明で「ハンストを中止する十分な成果を挙げた」としたことに触れ、「近いうちに誰も治療する人がいなくなる」という医師らの言葉を重く受け止める考えを示した。
そのうえで、ハンストは中止するが、腕や脚の一部で感覚が失われつつあることから引き続き専門医の診察を求めると表明。「これが何なのか、どうやって治療すればいいのか」を理解したいと訴えた。CNNはナバリヌイ氏の健康状態について独自に確認していない。
ナバリヌイ氏はこの数日前、健康状態の悪化を理由に別の刑務所の病院に移送されていた。