中国の離婚訴訟、妻負担の家事対価80万円の支払いを夫に命令

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北京の房山区。房山区の裁判所は妻の家事労働の対価80万円相当を夫が支払うよう命じた/Sipa Asia/Shutterstock

北京の房山区。房山区の裁判所は妻の家事労働の対価80万円相当を夫が支払うよう命じた/Sipa Asia/Shutterstock

(CNN) 中国・北京の裁判所で争われた離婚訴訟で、妻が結婚していた5年の間に負担した家事労働の対価として、約80万円相当を夫から妻に支払うよう命じる判決が言い渡された。

中国人民ラジオ(CNR)によると、夫側が昨年10月、北京の地方裁判所に離婚を申し立てたのに対し、妻側は260万円相当の補償を請求した。妻側は、夫が一切の家事のことをほとんど気にかけず、分担もしなかったので、子育てや家事労働は自分が1人で負担しなければならなかったと訴えている。

判決では、夫婦の共同財産を均等に分割するとともに、夫から妻へ家事労働の対価として約80万円相当を支払うよう命じた。妻側は息子の親権も獲得し、夫側は月額約3万円の生活費を支払うよう命じられた。

1月に施行された中国の新しい民法に基づいてこうした判決が言い渡されたのは初めて。中国政府や法律の専門家は、同法によって個人の権利保護が強化されると説明している。同法には、配偶者が離婚の際にパートナーに対して育児や高齢の家族の介護に対する責任を負わせるため、補償を請求できると定めた規定がある。

今回の判決は、中国のSNS大手「新浪微博(ウェイボー)」でも注目を集め、この話題に関するハッシュタグは24日現在で5億回以上参照されている。判決については、家庭での無報酬の重労働が認められたと評価する声がある一方で、5年間の家事や育児の対価としては少なすぎるとの批判もある。

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