ベイルート爆発から1カ月、捜索活動再開も生存者発見の望み断たれる

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生命の兆候があるとして捜索活動が再開されたが、3日間の捜索も終了し、行方不明者発見の望みはなくなった/Sam Tarling/Getty Images

生命の兆候があるとして捜索活動が再開されたが、3日間の捜索も終了し、行方不明者発見の望みはなくなった/Sam Tarling/Getty Images

レバノン・ベイルート(CNN) レバノンの首都ベイルートで起きた大規模な爆発から1カ月が過ぎた。生命の兆候があるとしてチリの捜索救助隊が行った3日間の捜索も終了し、行方不明者発見の望みはかき消された。

チリの捜索救助隊は5日に開いた記者会見で、95%の捜索を終えたと報告、「残念ながら、建物の中に生命の兆候はない」と発表した。

レバノンではこの3日間、全土で誰もがテレビの前にくぎ付けになっていた。8月4日に起きた爆発から1カ月が過ぎた今月3日、チリの捜索隊が、捜索犬やセンサーががれきの中に生命の兆候をとらえたと発表。これを受けて大勢のボランティアやデモ参加者が捜索に加わり、国内や海外のメディアも注目していた。

チリの捜索隊や地元の捜索隊が少しずつがれきをかき分け、トンネルを掘り進める間も、チリ捜索隊のセンサーは、がれきの中から放出される呼吸サイクルを検知し続けていた。

捜索隊はこれを「生命の兆候」と呼んでいたが、この信号は捜索隊員のものだった可能性や、外部の電話の干渉だった可能性があることが分かったという。

がれきを取り除くクレーン=4日、レバノン首都ベイルート/Sam Tarling/Getty Images
がれきを取り除くクレーン=4日、レバノン首都ベイルート/Sam Tarling/Getty Images

5日の記者会見では「午前3時ごろに呼吸を検出した。しかしその場所を調べた結果、その呼吸は、数時間前に1階に入った我々の捜索隊員のものだったことが分かった」と説明した。

地元当局者は最初から、生存者発見の見込みはほとんどないと見ていた。

今回の爆発では硝酸アンモニウム約3000トンの爆発によって190人が死亡し、6000人以上が負傷。ベイルート東部の湾岸エリアは大部分が破壊され、30万人が住む家を失った。

チリの救助隊は、レバノン政府の許可が出れば、行方不明者が出ているビルなど市内の別の場所でも捜索を行うと表明した。

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