新型コロナが襲うイラン中部コム、墓が拡張 衛星画像

2020年3月1日に撮影された墓地/Satellite image ©2020 Maxar Technologies

2020年3月1日に撮影された墓地/Satellite image ©2020 Maxar Technologies

(CNN) イランで新型コロナウイルスの被害が最も深刻な中部コムで、主要な共同墓地が急速に拡張されていることが、CNNの入手した衛星画像で明らかになった。

イランでは感染者が少なくとも1万75人、死者が429人に上っており、中国本土とイタリアに次ぐ規模となっている。

米宇宙技術会社マクサー・テクノロジーズによる衛星画像は3月1日と8日に撮影されたもので、コムの共同墓地内で墓の拡張が進んでいることを示しているように見える。1日の写真には遺体を埋葬するための2列の溝のようなものが写っており、その後さらに掘削が進んだ様子もうかがえる。

2019年10月29日に撮影された墓地/Satellite image ©2020 Maxar Technologies
2019年10月29日に撮影された墓地/Satellite image ©2020 Maxar Technologies
2020年3月1日に撮影された墓地/Satellite image ©2020 Maxar Technologies
2020年3月1日に撮影された墓地/Satellite image ©2020 Maxar Technologies

イスラム教の伝統では、遺体は死後速やかに埋葬される。しかしコムの遺体安置所の責任者は今月、イラン国営テレビの取材に、ウイルス検査に時間を取られ埋葬が先延ばしになっていると説明する。

また、イランでは埋葬前に遺体を石けんと水で清めるのが伝統だが、CNNの取材に応じた医療関係者2人によると、感染拡大の予防措置を講じた結果、一部では埋葬に関するイスラムの教えを守れない状況になっているという。

この遺体安置所で撮影された動画には、黒い袋に包まれた数十の遺体が床に並び、その間を縫って防護服とマスクに身を包んだ職員が忙しく歩き回る様子が映っている。

イランは今月20日にペルシャ暦の新年「ノウルーズ」を迎える。その前には多くの家族が墓参りをするのが伝統だ。ただ、国営イラン通信(IRNA)は9日、最高指導者ハメネイ師がノウルーズの演説を取りやめると報道。演説の舞台となる聖廟(せいびょう)の所在地、東部マシュハドの訪問も見送ると伝えた。保健当局者や専門家から感染拡大防止のため、いかなる形の集会や都市間の移動も避けるべきとの強い要請を受けた措置としている。

同国は先週、全土の集会所での金曜礼拝禁止、学校や大学の閉鎖、コンサートやスポーツ大会の中止などの対策を打ち出した。感染は既に全31州に広がっており、国会議員290人のうち23人に感染、2人が死亡した。ハメネイ師の顧問や副大統領も複数人感染が判明している。

トランプ米大統領からは「米国には世界最高の医師がそろっている。イランに支援を行う」との発言があったが、イランは拒否。外務省報道官は「偽善的な共感や不快な自慢の代わりに、米国が行う経済的、医療的テロリズムを終わらせるべきだ」と主張。それにより必要な医薬品や医療物資が医師や国民に届くようになると述べた。

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