少数民族ロマに対する暴行続発、SNSのデマが引き金に フランス

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フランスで、SNSでのデマが引き金となり、少数民族ロマが襲撃される事件が起きた/KENZO TRIBOUILLARD/AFP/Getty Images

フランスで、SNSでのデマが引き金となり、少数民族ロマが襲撃される事件が起きた/KENZO TRIBOUILLARD/AFP/Getty Images

(CNN) フランスのパリ郊外で、ソーシャルメディアに流れたうわさが引き金となって、少数民族ロマが襲撃される事件が相次いだ。警察はこのうわさについて、事実無根だったと指摘している。

うわさはロマの集団が子どもを誘拐したという内容だった。警察は25日、犯人と見なされた人が集団で暴行されているとして、平静を呼びかけた。

警察によると、パリ郊外のナンテールとコロンブで、白いワゴン車が女の子を連れ去ろうとしたといううわさが流れ、虚偽の情報に基づいて2人が暴行された。警察は「このデマを共有しないで」と呼びかけている。

AFP通信によると、被害者の2人は16日、20人ほどの集団に襲われて軽傷を負ったという。

警察は26日のツイッターで、事件の発端となったうわさについて「事実無根」だったと述べ、「誘拐は確認されていない」と強調した。

AFPによれば、警察はロマに対する襲撃に関与したとして、20人を逮捕したという。

ロマ支援団体は26日に発表した声明で、ロマが子どもを誘拐するという人種差別に根差す偏見は、中世の時代からあったと指摘。危険にさらされながら生きているロマを市民が守ってほしいと訴えている。

AFPによると、25日には貧困世帯が多いパリ北東部のボビニー地区やクリシースボワ地区でも暴行事件が相次いだ。負傷者は報告されていない。

うわさの出所はフェイスブックとスナップチャットだったらしいとAFPは伝えている。

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