ロヒンギャの帰還は「時期尚早」、米国と国連が懸念

ロヒンギャ難民のミャンマーへの帰還計画に対し、国連と米国が懸念を表明した/Dan Kitwood/Getty Images

ロヒンギャ難民のミャンマーへの帰還計画に対し、国連と米国が懸念を表明した/Dan Kitwood/Getty Images

(CNN) ミャンマー西部で迫害を受け、バングラデシュへ逃れてきたイスラム系少数民族ロヒンギャ数千人を本国へ帰還させる計画に対し、米国や国連から時期尚早だと警告する声が上がっている。

ミャンマー政府は11日、1日につき150人の難民を2週間かけて帰還させる計画を発表した。ミャンマー、バングラデシュ両政府から難民と認定された8032人のうち2260人を対象に、15日から送還を開始するとしている。

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は13日に声明を出し、かねてから指摘してきた難民送還のリスクを改めて強調。バングラデシュ政府に対し、計画の中止を要請した。

ミチェル・バチェレ国連人権高等弁務官は声明の中で「ミャンマーにおけるロヒンギャへの人権侵害は最悪の残虐行為へとつながっており、人道に対する罪のほか大量虐殺さえ起きかねない状況だ。説明責任が全くと言っていいほど果たされていないなか、現時点でロヒンギャ難民をミャンマーへ帰すのは、彼らを人権侵害のサイクルへと再び投げ入れることを意味する。過去数十年にわたり、ロヒンギャの人権は侵害され続けてきた」と述べた。

米国務省も、ロヒンギャの帰還を実施できる状況にないとするUNHCRの見解を支持。ミャンマーとバングラデシュの両政府に対し、これ以上ない水準での働きかけを行って「時期尚早な帰還についての重大な懸念」を伝えていると明らかにした。また帰還は国際社会の慣例に従い、十分な情報を与えられた難民が自発的かつ安全に、尊厳を持って実施するものでなければならない点も強調しているという。

国連と米国務省の調査によると、ミャンマーの治安部隊による残虐行為を避けてバングラデシュへ逃れたロヒンギャの数は2017年8月からの1年間で70万人超に達している。

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