ICPOの中国人総裁、消息不明に フランス当局が捜査に着手

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ICPOの中国人総裁が行方不明になった/Mikhail Metzel/TASS via Getty Images

ICPOの中国人総裁が行方不明になった/Mikhail Metzel/TASS via Getty Images

パリ(CNN) フランスのリヨンに本部がある国際刑事警察機構(ICPO、インターポール)の中国人総裁、孟宏偉氏が消息不明となり、地元検察などが捜査に乗り出したことが分かった。フランス内務省が5日、声明で明らかにした。

フランス捜査当局の高官は、孟氏の姿が最後に目撃されたのはフランス国外でのことだったとしているが、中国にいたのかどうかは明言しなかった。

フランス内務省の声明によれば、孟氏の妻は4日夜、リヨン警察に夫の失踪を届け出た。孟氏から最後に連絡があったのは10日前で、最近ソーシャルネットワークや電話を通じて脅迫を受けたと話していたという。

内務省は「フランスはICPO総裁の状況を調べており、総裁の妻が受けた脅迫に関して懸念している」と表明。そのうえで、妻の安全を確保するため警察による適切な措置が講じられたと明らかにした。リヨン検察が捜査に着手しているという。

ICPOは声明で「孟宏偉総裁の失踪疑惑に関するメディアの報道は把握している。フランスと中国の関係当局が扱う問題だ」とした上で、事務総局本部としてこれ以上はコメントしないと述べた。中国当局と連絡を取っているものの、まだ回答は得られていないという。

孟氏は中国公安省の次官で、ICPO中国のトップを務めたこともある。2016年11月にICPO総裁に選出された。

香港英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストは匿名の情報筋の話として、孟氏は先週中国に入った直後に規律当局に「連行」され、取り調べを受けていると伝えた。理由は不明としている。

中国では6月、有名女優の范冰冰(ファンビンビン)さんが謎の失踪を遂げ、これ以来、公の場に姿を見せていない。新華社通信は3日、范さんが一部の映画プロジェクトでの収入を過少申告し、脱税で多額の罰金を科されたと報じていた。

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