命がけで出発便を守った管制官、国民が哀悼 インドネシア地震

(CNN) インドネシアのスラウェシ島で800人以上の死者を出した大地震で、航空機を無事離陸させるために命がけで管制を続けた1人の若い管制官に称賛と哀悼の声が広がっている。

アントニウス・グナワン・アグンさん(21)は震源に近いスラウェシ島パルの空港で管制塔に勤務していた。9月28日、マグニチュード(M)6.1の地震に続いてM7.5の地震が発生。同僚たちが次々に建物から避難する中で、アグンさんだけは管制塔に残って、バティック・エアの便を離陸させるために管制を続けた。

同便が無事に飛び立つ姿を見届けたアグンさんは、管制塔の倒壊を見越して、4階の窓から外へ飛び降りた。

アグンさんは内臓損傷や脚の骨折などの重傷を負って病院に搬送され、29日には別の病院で専門治療を受けさせためにヘリコプターが手配されたが、転院を前に死亡した。1カ月後には22歳の誕生日を迎えるはずだった。

アグンさんが命をかけて離陸させたバティック・エア便の機長はインスタグラムへの投稿で、「『バティック6231便、第33滑走路から離陸してください』。それが彼の最後の通信だった」とアグンさんをしのび、「無事に飛び立つまで私を守り続けてくれてありがとう」と追悼した。

同僚はツイッターでアグンさんを「偉大なアントニウス」と呼んでたたえ、インドネシア全土に称賛の声が広がっている。航空管制当局も追悼の談話を発表した。

アグンさんの棺(ひつぎ)は29日、兵士たちにかつがれ、遺族の希望でパルからスラウェシ島南部のマカッサルに空路で搬送された。 

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