イラン最高指導者、ウラン濃縮拡大の準備を指示

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最高指導者のハメネイ師。ウラン濃縮活動の拡大に向けた準備を始めるよう指示を出した

最高指導者のハメネイ師。ウラン濃縮活動の拡大に向けた準備を始めるよう指示を出した

(CNN) イランの最高指導者ハメネイ師は4日、同国のウラン濃縮活動の拡大に向けた準備を始めるよう指示を出した。

イラン国営メディアによると、ハメネイ師はイラン原子力庁に対し、ウラン濃縮の処理能力を19万SWU(分離作業量)まで高める準備を命じた。

ただし拡大の規模は、2015年に米英仏独中ロの6カ国と結んだ核合意の枠内にとどまるとしている。

国営メディアは原子力庁報道官の話として、同国が国際原子力機関(IAEA)に対し、準備が5日から始まることを通知するとの見通しを伝えた。

トランプ米大統領は先月、欧州諸国の反対を押し切って核合意からの離脱と対イラン制裁の再開を表明した。ハメネイ師らはこの時から対抗措置として、ウラン濃縮活動の拡大を示唆していた。

欧州諸国や中国は核合意にとどまる構えだが、イランと取引のある欧州企業が米国の制裁対象になることは避けられないとの見方が強まっている。

ハメネイ師は、イランが核合意の下で核開発を制限されながら、同時に制裁も科される状況は認められないと強調した。

同師は先月、核合意に参加している英仏独に対し、合意を維持するための条件として、イランの弾道ミサイル開発や原油輸出の継続を容認することなど6項目の要求を提示していた。

一方、イランと敵対するイスラエルのネタニヤフ首相は4日から、英仏独に核合意からの離脱を呼び掛ける歴訪を開始した。初日はベルリンでメルケル独首相と会談し、イランの影響力がイスラエルに脅威を及ぼすとの見解で一致したが、メルケル氏は合意にとどまる意思を改めて示した。

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