イラン、合意崩壊なら核開発再開へ 存続に向け外交交渉

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イラン首都で抗議デモ

テヘラン(CNN) イランのザリフ外相は11日、トランプ米大統領がイラン核合意からの離脱を決定したことを受け、「産業規模」の核開発プログラムを再開する用意があるとの声明を発表した。

ザリフ氏はこの中で、核合意の存続をめざし外交交渉に臨む考えを表明。その一方で、核濃縮プログラムの再開に向けた準備を進める方針も示した。

イランではこの日、トランプ氏による8日の離脱表明以降で最大規模となる抗議デモが行われ、数千人が街頭に繰り出した。首都テヘランでは、金曜礼拝を終えたデモ隊が米国旗を燃やしたり、米国やイスラエルへの抗議を叫んだりした。

ザリフ氏は声明で、トランプ氏の「無知と愚かさ」を批判。米国の外交政策が「中東を混乱に引きずり込んだ」と述べた。

また、核合意の共同署名国である欧州諸国との交渉を通じて、合意存続を図っていく考えを示した。ザリフ氏は15日、ベルギーのブリュッセルでドイツやフランス、英国の外相と会談する予定。

ドイツのメルケル首相は、米国の離脱決定は深刻な打撃だとしている。11日にはミュンスターで行われた会合で、「経済大国が離脱したこと」を踏まえると、核合意を存続させるのは難しくなるとの認識を示した。

テヘランでは、トランプ氏の動きだけでなく、イスラエルによるシリア領内のイラン拠点に対する攻撃をめぐっても怒りが高まっている。イスラエルはこの攻撃について、ゴラン高原へのイランのロケット攻撃への対応だとしている。

イラン外務省は、攻撃を「国家主権のあからさまな侵害」と形容して非難。イラン政府はゴラン高原攻撃への関与を公式には発表しておらず、シリア領内のイラン軍がイスラエルによる攻撃の影響を受けたことも認めていない。

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