欧州委、プラスチック製ストローや食器の禁止を提案

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欧州委員会が使い捨てプラスチックの禁止を盛り込んだ規制案を発表した

欧州委員会が使い捨てプラスチックの禁止を盛り込んだ規制案を発表した

ロンドン(CNNMoney) 欧州連合(EU)の欧州委員会は28日、海洋環境を守る目的で、ストローや綿棒といった使い捨てプラスチック製品の禁止を盛り込んだ新規制案を発表した。

欧州委員会は、EU域内の海や海岸のごみの70%を占める10品目を禁止したい意向。対象品目にはプラスチック製の食器やマドラーなども含まれる。

ただ、規制を制定するためにはEUの全加盟国と欧州議会で承認される必要があり、施行までには3~4年かかる可能性もある。

規制案ではさらに、プラスチック製品の製造業者に廃棄物管理や清掃作業のコストを負担させ、EU加盟国に対しては、新しいリサイクル制度を通じて2025年までに使い捨てペットボトルの90%を回収することを義務付ける内容も盛り込んだ。

2030年に完全履行された時点で、企業が負担するコストは年間30億ユーロ(約3800億円)超と推定。一方で消費者にとっては年間約65億ユーロ(約8300億円)の節約になり、約3万人の雇用が創出されるとともに、約220億ユーロ(約2兆8000億円)相当の環境破壊や清掃費用を回避できると見込んでいる。

プラスチック汚染対策を訴える環境保護団体は、今回の提案を評価する一方で、プラスチック製のコップや食品容器の使用削減目標が定められていないことを批判している。

一方、業界団体のプラスチック・ヨーロッパは、提案の目標は支持するとしながらも、「プラスチック製品の禁止は解決策ではない」と述べ、「代替製品の方が持続可能性が高いとは限らない」と訴えた。

世界の海に存在するプラスチックの重量は、2050年までに魚の重量を上回ると予想されている。

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