シリア軍、戦闘機の温存図る ロシア基地近くに多数を移送

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フメイミム空軍基地に設置された対空システム=2015年

フメイミム空軍基地に設置された対空システム=2015年

(CNN) 米国防総省当局者は19日、シリア政権軍が戦闘用航空機の温存を図るためシリア内にあるロシア軍の航空基地近くに多数を移したことを明らかにした。

米軍の新たな攻撃に備えた動きと見ている。

移動は、シリア政府軍のシュアイラート空軍基地に対し米軍が巡航ミサイル「トマホーク」の攻撃を仕掛けた今月6日の直後に始まったとされる。

同省当局者2人の説明によると、これら航空機の新たな配備先となったのは地中海に面する港湾都市ラタキアにあるバッセル・アサド国際空港。同空港はアサド政権を軍事支援するロシアの空軍戦力の多くが拠点とするフメイミム空軍基地に近接しているという。

ロシア軍はフメイミム空軍基地に対空ミサイルも据えたとされる。航空機の移動には、米国はロシア軍戦力や対空ミサイルが存在する場所近くへの攻撃はためらうとの計算が働いたともみられる。

米軍は今月6日のトマホーク攻撃前にロシア軍の損害を避けるため、設置済みの両国軍間の通信手段を通じ攻撃を通告したともされた。

米国はアサド政権に対し化学兵器の再度使用をけん制するため、新たな攻撃も否定しない立場を示している。

国防総省当局者によると、トマホーク攻撃はシリア軍が運用可能な固定翼の航空機の約20%を無能力化する戦果を挙げていた。この結果、残る航空機の温存を迫られていたという。

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